今回は非常にニッチなアイテムをレビューしたいと思います。
その名も「やかん水筒」です。私は、これを
湯たんぽとして使用しています。
こんな形をしています。
名前の通り、やかんと水筒が合体した機能を持っています。
形はやかんみたいですが、スクリューのキャップがついており、ふたを締められるようになっています。
直火可能なので、キャップを取るとやかんとして使え、水を入れてキャップを締めれば、水筒としても使用出来る訳です。
これを購入した経緯を説明したいと思います。
冬にキャンプをするに当たり、私は湯たんぽが欲しいと思っていました。しかも直火可能なものを。
使用シーンとしては、ストーブに載せて沸かすというよりは、焚き火台に載せて使うイメージを持っていました。
焚き火台で使用するとなると、沸騰後に高温の焚き火台からつかみ上げねばならないので、取っ手が必要になります。
しかし、直火可能な湯たんぽを調べてみると、口の真上に取っ手がついていたり、そもそも取っ手自体がついていない物が殆どでした。
ここは、
逆転の発想をするしかないと思いました。
要は液体を中に入れられて、火にかけられて、そして密閉出来ればいい訳です。
液体を中に入れて密閉出来る物と言えば、水筒です。水筒の直火可能な物があれば、それで湯たんぽを代用出来るのではないかと考えました。
Googleで「水筒 直火」で検索すると、件数は少ないものの、出てきました。
「
やかん水筒」という名前でした。
格好も扁平で、どことなく、湯たんぽ然としていました。
しかも、面白い事に、このやかん水筒を使用しているという人は殆どおらず、湯たんぽとして使用しているようでした。
なるほど、やかん水筒は、やかんとして使え、水筒として使え、湯たんぽとして使える訳です。
当然ながら欲しくなりました。
しかし、これは
もう生産されていない、数十年前の過去の遺物で、店からは入手出来ない事が解りました。
きっと、キャップをしたまま火にかける人がいて、爆発する事故があったのではないでしょうか。
多分、太宰治だったら絶望する所ですが、現代人である私は、オークションに活路を見出しました。
運がいい事にYahooのオークションに出品されていました。しかも2つ。
2L入るものと、1.6L入るものでした。
2L入るものを落札しようとしましたが、何と負けました。こんなマニアックなアイテムを欲しがる奇妙な人がこの世に私以外にいるのかと思いました。
幸いな事に、1.6Lの方は1500円の即決価格だったので、無事落札出来、数日後、手に入れることが出来たという経緯でした。
取っ手を上に上げるとこんな感じです。
このやかん水筒ですが、湯を沸かすのにはちょっとコツがあります。
やかん水筒には、結構たっぷり水が入るのですが、たっぷり入ったままだと、沸騰しそうになると中心辺りの水蒸気が行き場がなくなり、入り口近くの湯があふれ出てくるのです。
焚き火台で使用するのであれば、注ぎ口がやや斜め上になるように調整するか、ストーブで沸かすのであれば、水を少なめにするような工夫が必要です。
私は焚き火台で使用しましたので、こんな感じで使用しています。注ぎ口が斜めに上になるように、火にかかっていますね。
湯たんぽとして使用する場合、火にかけて、湯が沸騰したら、キャップを締め、別途用意していた保温用の袋に入れます。
沸騰した湯を湯たんぽに注ぐという作業がないので、シームレスで非常に素晴らしいです。
数時間前にそれをシュラフの中に入れておくと、シュラフに入った時に暖かで、朝目覚める頃まで足先の寒さに悩む事はなくなります。
朝でもまだ結構暖かいので、驚きます(これはやかん水筒でなくともそうですが)。
湯たんぽとして使用した湯を飲むという選択肢は私にはありませんが、朝起きてキャップを取ってそのまま湯にかければ、目覚めのコーヒー用に、という使い道だってあります。
やかんとして使った事はまだありませんが、これもじきに挑戦してみようと思います。
もし、これを水筒として使用する場合、1点注意が必要です。
これは金属製なので、中にポカリなどのスポーツドリンクや、オレンジジュースを入れると、金属が溶け出して、それを継続して飲み続けると金属中毒になります。水であれば、何ら問題はありません。
特定の用途以外に道具を使う。
創意工夫というのは楽しいと思います。
オークションに出品があれば、落札してみてはいかがでしょうか。可愛くて愛着がわきますよ。