ワイルドソロキャンプ 宮城県川崎町某所 20141106

 

2014年11月07日 15:26

2014年11月6日 宮城県川崎町某所


山歩きにばかり夢中になっていて、しばらくキャンプをしていなかった。ソロキャンプに飽きた訳ではないが、夏から秋にかけてのシーズンはキャンプ場に行けば人が居るし、野営しても雑草が凄いので、少し避けていたのかも知れない。
後1ヶ月もすれば、雪が降り始める。雪が積もってしまうと、渓流沿いで流木を集めて焚き火する事も難しくなるだろう。雪中キャンプは楽しみではあるが、流木焚き火もやりたい。
冬に入る前に、あそこでもう一度キャンプしよう。

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この時持っていった物
服装


種別

内容



服装
アンダーウェア上下、フリース、パンツ、トレッキングシューズ


服装(持参)
マウンテンパーカ


ザック内(グレゴリー バルトロ65)


種別

内容



テント
アライテント エアライズ1、グラウンドシート


マット
モンベル U.L.コンフォートシステム パッド150


シュラフ
モンベル スパイラルダウンハガー #3、エアピロー、イスカ ゴアテックスシュラフカバーウルトラライト ワイド


クッカー類
ダグ 焚火缶、エバニュー ハンドル、イワタニプリムス P-153、250OD缶、シエラカップ、スポーク


食料
鍋の材料(ジップロック)、焼肉の肉(ジップロック)、ビール3本、スキットル入りウイスキー、水2L


雨具
ザ・ノースフェイス レインテックス FLIGHT


イス
エーライト メイフライチェア



ダウンジャケット、ダウンパンツ


その他
ラジオ、ナイフ、ヘッドライト、LEDランタン、熊鈴、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、コンパクトデジカメ、ウェアラブルカメラ、トレッキングポール、文庫本


装備の更新はなし。道具が揃ったら、食料と酒代だけで遊べるのがとても良い。


今回の野営先には、3回訪れている。この時この時この時だ。最後の時は一番奥まで行ったが、今回は最初にキャンプした場所にしよう。あそこは実に快適だった。あの時の楽しさが、今の私のソロキャンプスタイルを形成したと言ってもいい。

それにしても、純粋にソロキャンプだけを楽しむのは本当に久しぶりだ。実に3ヶ月ぶり位になるのではないだろうか。
私のソロキャンプの嗜好は、どこかで変に捻じ曲がってしまったらしく、人の居るキャンプ場でキャンプしたくない、などと言う、人嫌いにも似た方向へと向かってしまっている。その為か、キャンプのハイシーズンたる夏と秋は、キャンプから足が遠のいてしまっていたのだ。私は社交的なソロキャンパーにはなれそうも無い。

川崎町某所へと車を走らせ、林道を進めるだけ進み、車を停める。春や夏は渓流釣りをする人が入る為か、車が進める辺りであれば、折れた木の枝で道が塞がっていたりする事はなかったが、渓流は禁猟時期に入っているので、何度か車から降りて木の枝を退けたりしなければならなかった。
いつもの装備一式のザックは、ビール等の水物で重くなっている。船形山から泉ヶ岳をテント泊縦走した時の方が重かったので、これで15kg強といった所だろうか。これくらいであれば、もう屁でもない。


今回もビデオカメラで撮影する。
JVCから発売されているADIXXIONというウェアラブルカメラだ。GoProほど画質は良くないが、値段も安いし、そのままでも防水性、耐衝撃性、耐寒性が備わっており、結構タフに機能してくれるようなのだ。
これを、SONYのバックパックマウントというマウントツールにつけて使用した。手がフリーで歩きながら撮影出来るというのがいい。
しかし、このバックパックマウントの仕様には腹が立っている。
これだけを購入しても、マウント台とスタビライザーパッド(ザックに取り付ける方の事)を合体させる事が出来ず、装着バックルというのが別途必要になるのだ。その為、装着バックルを手に入れるべく、買いたくも無い別のマウントツールも購入する事になってしまった。
更に、このスタビライザーパッドの幅が広い為、ショルダーハーネスからはみ出し、背負うとそのはみ出し部分が痛くなるのだ。作った後、本当にテストしたのか。
SONYの業績が非常に悪化しているという。こうした小さな信用低下の積み重ねでそうなったのだと何故気づかないのか。
とりあえず、ここでこうして文句が言えたので、溜飲を下げる事が出来た。


廃林道を進む。ここは里山なので、まだ紅葉が少し楽しめる。
ああ、一人の旅は何と気楽なのだろう。山歩きと違って、コースタイムを気にして急ぐ必要も全くない。


林道の崩壊箇所や、倒木を乗り越える。
以前来た時は、結構険しい印象を持っていたが、山を歩いて色々経験した所為か、こうした障害には全く動じない。


目的地に到着した。
げぇーっ!!めっちゃ草生えてる!!
テント張るつもりだったスペースも、焚き火スペースも草だらけだ。これは草毟りしないとならない。
焚き火も、この状態でやってしまうと、枯れ草に飛び火してしまって危ない。
しかも、前回キャンプした時に、きっちり片付けて行かなかったらしく、焚き火跡が汚らしく残っていた。これはマズかった。


草毟りをし、テントを張るスペースを確保する。
良し。これで快適に過ごせる。


テントの中の準備を先にやってしまおう。焚き火を始めたらビールを飲んでしまうだろうから、やるなら今なのだ。


ザック一つでキャンプする上で一番ネックなのが、ビールと水だ。たらふくビールを飲んで飲み潰れたい私にビールは必須だとして、水は沢の状態が良く無かった時の為に必ず持ち込む必要があるのだ。
それでも、使う道具自体が限られているので、準備も片付けも楽なのが、このザック一つキャンプ(バックパックキャンプ)の良い所だ。食料、テント、マット、シュラフ、コッヘル・・・焚き火で調理するのであれば、これらがあればキャンプとして十分成立する。少し快適に過ごしたければ、イスやミニテーブルを持ち込んでも良い。


次は焚き火だ。
焚き火スペースの草を毟る。思わぬ所で体力を使っている。暑い。
スペースが確保出来たら、薪となる流木を探す。生い茂った枯れ草で視界が利かない。前回残った分がいくらかあるし、少し集めるだけで大丈夫そうだ。


さぁ、火を熾そう。この瞬間が一番ワクワクする。
細い枝、中くらいの枝、太い枝を準備し、ガムテープを着火剤として火を熾すのだ。これで、本当にこんなに簡単でいいの、というくらい簡単に火が熾きてしまう。


手順通りやって、1回で火が熾きた。


焚き火前にイスを準備する。
ウーン。下が砂利だと、このイスは安定しない。しかし石に座るよりは100倍良い。


何と言う素晴らしい時間なのだろう。
自然の中で、誰も居ない環境で、ビールを片手に、拾い集めた流木で焚き火をする。
自然よ、ありがとう。


ここに来る度、挨拶しているタラノメちゃん。可愛い。(芽が出たら)食べてしまいたい。天ぷらなどで。


のんびりし過ぎて薄暗くなってしまった。
夕食の準備をしよう。
今回は、焼肉と鍋だ。
焼肉は、焚き火の中に洗ったその辺の石を入れ、熱された石の上で焼くという、非常に原始的な方法で調理する。これは、こちらのブログで拝見したのを真似させて貰おうとしたものだ。
鍋はいつもの鍋キューブだ。鍋キューブはソロキャンパーの味方だ。


最初に焼肉をしようと思ったのだが、焚き火の中に入れた石が激しく破裂して驚いた。破裂しない石を見極めないと駄目なようだ。
まずは鍋からにしよう。
沢で焚火缶へ水を汲み、焚き火にかける。焚火缶も良い具合に育ってきた。もっと汚らしくなって欲しい。


鍋が出来上がった。
美味い!・・・けれど、キムチ味が続いたので、少し飽きたかな。次は別なのにしよう。


もう一度、焼肉にチャレンジする。
爆発しないだろうと思われる石を選ぶ。先ほどは、太古の粘土が固まったような石だったので、今回は花崗岩のような石を選んでみた。
良し。爆発しない。
熱された石の上に肉を置くと、ジュウという良い音がした。肉を引っ繰り返す際に、焚き火の中に手を突っ込まねばならず、非常に熱い。
しかし、食べると非常に美味い!網が無くとも野営地で焼肉が出来るのだ。これは良い方法だ。


腹が膨れた。後は焚き火をいじりながら酒を飲んで、酔うのを待つばかりだ。
このゆったりとした時間が心地良い。


雨が降ってきた。自然相手の遊びだから仕方が無い。焚き火をもっとしたかったが、テントの中に入ろう。
ソロキャンプをやってきて、雨の為にテントの中で過ごす事になったのは、今回が初めてかも知れない。テントの中で過ごすというのは、前回の山歩き縦走テント泊が初めてだったのだから、そうなのだろう。
なるほど、そう考えると今回のソロキャンプは、私のソロキャンプの1年間の集大成だ。ザック一つで目的地に向かい、テントを張る場所を確保し、流木を集めて焚き火をしてその火で調理、天候が悪くなればテントの中で過ごす・・・これまでの経験したものを生かしたキャンプだ。
私がソロキャンプを始めたのは、昨年の11月だった。こうした事が出来る様になったのも、知識と経験の賜物だ。


こんな事もあろうかと、本を持ってきている。
井上靖の「氷壁」だ。山の小説としては名作だそうだ。何とAmazonで1円だった。送料はかかるが、それでも安い。これは、どういうビジネスモデルになっているのだろうか。


酔いも程良くなって来た。ウイスキーのお湯割を飲んだら寝よう。
シュラフに入って目を閉じる。雨はいつの間にか止んだようだが、風音が物凄い。ゴオーという音ではなく、ズゴゴゴゴゴオオオオオという音だ。山が吼えている様な音だ。
焚き火は消してあるので、風が強くても安心してシュラフに入っていられる。
寝に入っても、風の音や風がテントを押すのに気づいて、何度か目が覚めた。
テントが好き飛ばないかが心配になる。林道に放置してきた車も気になる。この風で木が林道を塞いで出られなくなったりしないか心配になる。
良くない妄想もしてしまったが、それでも朝まで疲れず眠る事が出来た。


朝になって風は弱まっていたが、まだ若干吹いている。


帰る際の林道の状態が気になるし、今回は早く帰ろう。
楽しいキャンプだった。またこんなキャンプがしたい。


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