キャンプ 祭畤温泉付近 20140712

 

2014年07月13日 13:24

2014年7月12日 岩手県一関市祭畤温泉付近


半月ほど、梅雨の影響で週末に雨が続き、キャンプに出掛ける事が出来ていない。
台風8号も過ぎ、久しぶりの快晴になった。
ソロキャンプもいいが、たまには仲間ともキャンプもいい。以前、雪中キャンプで真湯温泉付近でキャンプしたが、その近くの祭畤(まつるべ)温泉手前の林道でキャンプする事にした。

この時持っていった物
服装


種別

内容



服装
半袖シャツ、Tシャツ、ジーンズ、スニーカ


服装(持参)
モンベルクリマエアジャケット


ザック内(グレゴリー バルトロ65)


種別

内容



テント
アライテント エアライズ1、グラウンドシート


マット
モンベル U.L.コンフォートシステム パッド150


シュラフ
モンベル スパイラルダウンハガー #3、エアピロー、イスカ ゴアテックスシュラフカバーウルトラライト ワイド、エアピロー


クッカー類
スノーピーク トレック900、イワタニプリムス P-153、250OD缶、シエラカップ、スポーク


食料
ザックには入れず


雨具
ザ・ノースフェイス レインテックス FLIGHT M


イス
エーライト メイフライチェア



ダウンジャケット、ダウンパンツ


その他
ラジオ、ナイフ、ヘッドライト、LEDランタン、双眼鏡 ビクセン アルティマZ 7x50


今回は、ザックの中身だけ使った。他は、仲間の道具を共用したので、使用しなかった。


朝4時、久しぶりの緊急地震速報で目が覚めた。
地震によって津波注意報が発令され、町内に設置されているスピーカーからエコーがかかったような音で、海岸に近づかないように何度もアナウンスが流れる。
地震も震度4で大した事がないと解ってはいるし、この津波注意報の津波が自宅まで到達しないのも解っているが、この繰り返されるアナウンスにはドキリとする。
私の家は、海岸から5km程度なので、2011年の時の津波は大丈夫だったが、それでも家の1km手前位まで津波は来ていたのだ。
それよりも、と言ってしまっては問題があるが、私の関心は、今日予定しているキャンプに無事行けるかどうかだった。
今回は、岩手県一関市にある、祭畤温泉の近くの林道で、仲間とキャンプする事になっている。地震や津波と言っても、高速道路が使えなくなる訳ではないし、大丈夫だろう。

14時に集合予定で、集合場所に向かった所、何と12時半に到着してしまった。地震の影響など、全くなかった。
1時間半も時間があるので、本でも読みながら時間を潰していたら、仲間から電話が掛かって来た。
何と、車が動かなくなり、レッカーで車を運んで貰う最中なのだと言う。そして、意地でもキャンプに行く為に、別の仲間が迎えに向かっているという事だった。
車がレッカーで運ばれていく様は、きっと凄いショックだろうに、それを物ともせずキャンプに行くのである。凄い男だ。20歳も上の先輩だから言いにくいが、これはキャンプ狂と言わせて頂きたい。
後で聞いた話では、奥さんには「あんた、それでもキャンプにいくの」と嫌味を言われ、車からキャンプ道具を降ろしてレッカー車を待っていたら、レッカー車の運転手に苦々しい顔で笑われたのだそうだ。それはそうだろう。

やや遅れたが14時半に集合し、祭畤へ向かう。
祭畤といえば、2008年の岩手・宮城内陸地震で、橋が折れてしまったので有名な場所だ。この折れた橋は今でも残っていて、被災の資料として見る事が出来るのだ。
そして、驚くことに、今日キャンプする場所は、この地震の震源地の真上なのだ。
今日は、何とも地震に縁が多い日だ。


目的地に到着する。
ここは2008年の地震の影響で通行止めになっている道路の手前の林道の為、絶対に人が来る事はないのだという。それにしても、どうやってこういう場所を見つけてくるのか。
キャンプというよりも、野営という言葉が似合う場所だ。


林道のやや脇にテントを設営する。
林道の砂利でペグが効き難いが、風も無いし、小石で固定すれば大丈夫そうだ。


キャンプ狂の称号得た仲間は、今日はテントを張らず、これで寝るのだという。
コットに蚊帳を吊るし、この中で寝るのだ。アラビアのお姫様の寝床の様だが、これはかなりワイルドだ。
凄いと思うのと同時に、笑いがこみ上げる。自然を楽しもうとする、真っ直ぐな姿に羨ましさすら覚える。
しかし、きっと蚊に悩まされるに違いない。


そして、この自作焚き火台だ。
ユニフレームのファイアスタンドIIから構想を得、僅か半日で作り上げたのだという。
収納用のスタッフバッグも自作している所も凄い。仕舞寸法もコンパクトで、持ち運びにも良さそうだ。
私は道具を改造したり、作ったり出来ないので、これは素直に尊敬する。レッカーで車がどこぞに運ばれようとも、変な蚊帳で寝ようとも、この焚き火台を作り、スタッフバッグを裁縫する繊細な技術があるのだ。


近くに沢が流れているという話だったので、渓流釣りの準備をして来ていた。
今回、初めてウェットウェーディングの装備を使う。
ウェットウェーディングとは、水に入った際に、防水するのではなく、あえて濡らしながら進むというスタイルだ。夏の暑い中、暑いウェーダーを履くのではなく、冷たい水に浸かりながら、涼しく釣行を楽しむという観点で体系化されたものなのだ。
渓流シューズとソックスはいつもの物を使い、速乾パンツを履き、その上からウェットウェーディング用のゲーターを装着した。ゲーターのサイズが大きくて格好悪いが、誰も見ていないし、いいだろう。
さあ行こう。


思ったよりも沢が細い。
沢に少し入ってみる。ウェーダーを履いていない分、水の冷たさを直に感じるが、結構気持ち良い。夏場のウェットウェーディングは、結構良いようだ。
肝心の沢は、枝が激しく張り出していて、てんから竿が振れない。
しかし、魚が居そうな雰囲気なのだ。やはり、こういう場所ではてんからではなく、エサ釣りのチョウチンの仕掛けでないと難しい。
慎重に場所を選びながら、竿を振ってみたが、反応はなかった。
ルアーの時もそうだったが、本当にこんなので釣れるのかよ、と思うと、実際に釣れるまで時間がかかる。今まさに、こんなので釣れるのかよ、という気持ちが湧いて来ている。
てんからで釣り上げる事が出来る様になるのは、いつになるのやら。


戻ると、焚き火台に火がおきていた。自作の焚き火台も、無事に機能しているようだった。
焚き火は、この自作の焚き火台で楽しみ、スノーピークの焚き火台は、主に調理用として使用する事にした。
今回は、焚き火2台体制だ。



食料調達で遅れて来た仲間も合流した。
テントも張り終わったので、これで宴の準備が整った。


スペアリブを焼いて食べたり、豚汁を作ってはすすった。
私は、豚汁はトン汁ではなく、ブタ汁と読む派だ。ブタという言葉の濁点と、ジルという言葉の濁点が非常にマッチし、その音が濃厚な豚の出汁を思わせる。ブタ汁、実に美味そうな名前だ。
言葉の響きというのはとても大切で、たとえば、おにぎり、おむすび、にぎりめし、とあったら、私は迷わずにぎりめしを選ぶ。にぎりめし、実に美味そうに聞こえる。にぎりめしという、言葉に含まれるやや粗野なイメージも、たまらず齧り付きたくさせる。ブタ汁も、これと同じなのだ。
そして、豚汁は、味噌汁の一種ではあるものの、他の味噌汁の具とは一線を画した、特別な存在だ。味噌汁だけで腹一杯にはなりたくはないが、豚汁は、これを思いの済むまで食べたいと思わせる何かがある。大根、にんじん、ゴボウの根菜類に豚肉というシンプルな豚汁がいい。食べ進む中で、少し飽きたら、七味を振って味の変化を楽しんでもいい。そして、これに、三角ではない丸いにぎりめしでもあれば、もう最高だ。ああ、こんな豚汁とにぎりめしとで最高に満足出来るなんて、日本人の心は何と貧しいのだろう!
しかし、残念な事に、その豚汁の写真を撮り忘れた。


酒を楽しんでいると、クワガタが飛んできた。これはミヤマクワガタだ。オスなのに、随分と小さい。
夏の山は、男のロマンがある。カブトムシ、クワガタ。ワクワクする。酔って居なければ、探しに出かけたい位だ。オオクワガタを育てる趣味の人が居るそうだが、その趣味は理解出来る。きっとその人は、童心を忘れていないのだ。


酔いも回ってきたら、夏の夜の儀式、花火だ。
線香花火に焚き火で火をつけ、静かな林の中の時間を、花火の光を眺めながら、ゆっくりと楽しむ。これは、とても贅沢な事だと思う。
子供の頃、線香花火というのは、派手な花火をやった最後にやるものとして、楽しさの終わりというものを意識させたが、大人になってやってみると、子供の時とは違って、豊かで静かな時間を浪費出来る有難さの様なものを感じた。


朝、目覚めると、耳元で蚊の羽音がした。
テントはしっかり閉めた筈なのに、蚊が沢山テントの中を飛んでいた。どこから入って来たのか。
暑くなるだろう事から、フライを開けっ放しにし、メッシュだけ締めていたのが良くなかったのだろうか。そのメッシュの穴に体をねじ込んで入ってきたのだろうか。それとも、ベンチレーターから入ってきたのだろうか。
本当に不思議だった。
前回のキャンプブユにやられ、今回は蚊である。散々だ。


朝食に、仲間が固形燃料を使って、メスティンでご飯を炊いてくれた。
豚汁に、ご飯に、分厚いハムを食べた。
メスティンは本当にご飯を炊くのにピッタリなコッヘルだ。思わず欲しくなってしまった。


さて、私はこの後、仕事場に向かわねばならない。
7時、祭畤温泉付近より、エクストリーム出社。とほほ。


7月12日~13日学んだ事:
   ・メッシュでも蚊が入ってくる


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