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2014年04月20日

雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

前回前々回とワイルドキャンプが続いていたので、今回はキャンプ場でキャンプしてきました。

2014年4月19日 旗坂野営場



キャンプ場でキャンプしたいと言っても、出来れば一人になりたい。
ワイルドキャンプが続いていたからワイルドキャンプをしたくないという事でもなく、自然は味わいたい。
前々から行きたいと思っていた、宮城県大和町にある旗坂野営場に行く事にした。

この時持っていった物
服装
種別
内容
服装 厚手のニット帽、モンベルクリマエアジャケット、ブレスサーモウールヘビーウェイトアンダーウェア上下、パタゴニアマウンテンパーカ、裏地がフリースのパンツ、ソレルベアー

ザック内(グレゴリー バルトロ65)
種別
内容
テント アライテント エアライズ1、グラウンドシート
マット サーマレスト リッジレスト ソーライト レギュラー
シュラフ モンベル スパイラルダウンハガー #0、エアピロー
クッカー類 コッヘル、ストーブ、ガス、シエラカップ、スポーク
食料 鍋材料(刻んだ野菜や肉をジップロックに)、鍋キューブ、アルファ米2個、サトウのごはん1個、スープ、お茶、ビール500ml3本、ウイスキー入りスキットル、水2L(プラティパス)
雨具 ザ・ノースフェイス レインテックス FLIGHT M
その他 ラジオ、熊よけ鈴、ナイフ、コンパクトデジカメ、ヘッドライト、ミニLEDランタン2個、イス、てんから竿、仕掛け一式

ヘッドライトは、貰い物のチープな物を使用していたが、震災時に使って以来放置していた物だった為、電池が液漏れして錆びてしまっていた。その影響で、点いたり点かなかったりしていた。勿論安物なので、光も弱い。ブラックダイヤモンドのコズモというヘッドライトを購入した。値段の割りに結構使い勝手がいいようだ。
2回の経験から、今回も荷物は最小限にし、本当に必要な物だけキャンプ場に持ち込む事にした。旗坂野営場は雪で入れない筈なので、それが最善に違いない。


旗坂野営場は、船形山の登山道の入り口にあって、ファミリーキャンプ向けの高規格ではなく、最低限の設備だけがある様なキャンプ場だという。
キャンプ場周辺に沢が流れていて、そこはイワナも釣れるのだという。キャンプと釣りを楽しめるキャンプ場とは、私の為にあるようなキャンプ場ではないだろうか。
そして何より、キャンプ場周辺は熊が出るので有名なのだ。
参考:http://bunatayori.exblog.jp/20527182/
多少の事には動じないが、熊だけは困る。出て来られても対処のしようがない。でも、きっとキャンプ場まで出張しては来ないだろう。移動時はクマ避けの鈴を鳴らして進み、キャンプ時はラジオをガンガン鳴らそう。怖がっているだけではどうにもならない。楽観的にいこう。
いざ出発。

私の自宅からキャンプ場へは、片道2時間弱といったところで、結構遠い。
仙台は今、桜が満開で、車を走らせると至る所で目に桜色が飛び込んでくる。向かうキャンプ場周辺の季節の進みはどうだろうか。
目的地に近づいて来ると、雪が目につくようになって来た。桜の木もあるが、花はまだ蕾だ。やはり山だ。
沢が流れていたので、車を止めて写真を撮っていると、何だか獣臭いような風の臭いが一瞬がした。何と言うか、しばらく洗われていない犬を、雨に濡らした様な獣臭。
私は出発前にシャワーを浴びたので、どう考えても私の体臭ではない。まさか熊?沢伝いに流れてきた風の先に熊がいたのだろうか。
恐ろしいが、考えないようにしよう。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

到着すると、案の定、雪で先に進めなくなっていた。
内水面水産試験場というのが手前にあって、ここからキャンプ場へは400m位らしい。
雪でも登山者が多いのか、車も沢山停まっていた。キャンプ客もいるのだろうか。
ザックを背負い、最低限の装備を手に持ち、キャンプ場へ向かった。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

ここが旗坂野営場の入り口だ。
旗坂キャンプ場とも書いてある。どっちが正式名なんだ。
可愛いふくろうがチョコンと乗っかっているふくろう橋を渡った先のキャンプ場の入り口からして、既に雪に埋もれている。どっちに進めば良いのか、全く解らない。雪の上に人の古い足跡があったので、それをトレースして進むと、炊事場が見えてきた。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

キャンプ場も雪解けは進んではいるが、雪が凄くて、奥まで入っていくのはかなり面倒臭そうだ。
テントを張る場所を探して付近を少し散策する。
結構いいキャンプ場じゃないか。炊事場の近くにはテーブルが囲炉裏として使える談話スペース(バーベキュー用?)もある。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

このキャンプ場、雰囲気がいいし、気に入った。
ただし、コイツが出なければ。
普通、こんな看板はキャンプ場の中にない。本当に熊が出るのだろう。
しかし、注意と言っても、どう注意しろというのだ。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

水は出ない炊事場だが、直火用の竈もあるし、万一天気が悪くなっても屋根のあるこの場所ならば安心なので、この脇にテントを張ることにしよう。
ザックを下ろす。このバルトロ65はやっぱりカッコイイ。キミはザック界のスーパーサイヤ人だ。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

この4月中旬に、またしても雪中キャンプをやる事になるとは思っていなかった。
始めた当初は不安だった雪中キャンプだったが、雪中キャンプも散々やって、今では何と言う事はない。やはり経験が大事なのだ。
さあ、今シーズン最後の雪中キャンプを楽しもう。
前回、風で曲がり癖が付いたテントのポールだったが、曲がりの影響もなく、難なくテントを設営出来た。
山岳テントは、本当に頑健に作られていて頼りになる。でも、ファミリーキャンプの多いキャンプ場では、別な意味で目立つのだろうな、と思う。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

天然の冷蔵庫でビールを冷やすのも今シーズン最後だ。
融けて汚らしくなった雪でも、来シーズンまで会えないかと思うと、妙に寂しい。
夏に向けて、保冷を考えねばならないだろう。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

今回はキャンプ場の隣の沢で釣りをするのも目的だった。
沢に入れる装備に切り替えて沢に向かう。
確かにいいポイントだらけだ。
てんから竿を振る。しかし、雪解けの影響で増水が凄くて、毛鉤があっという間に流れていく。
釣れなくてもいい。てんから釣りの練習だ。上に木があって竿を縦に振れない時は、横に振ってポイントに毛鉤を打ち込む技も使える様になった。
ただ、竿と糸の長さを体が覚えていない為か、よく木に引っ掛けてしまう。毛鉤はルアーと違って、ネットオークションで買えば10本1000円もしないので、引っ掛けて無くなってもガックリ感が少なくていい。きっと上手い人は、引っ掛けずに釣るのだろう。
ヘタクソな私は、案の定釣れなかった。
釣りも経験だ。経験値を積む為にまたやればいい。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

沢の近くにふきのとうが生えていた。そういえば、今シーズンはふきのとうを食べていなかった。
里山程度だと、ふきのとうはもうとっくに花を開いてしまっていて、摘むにはもう遅い。この山奥だからこそ、この開いていないふきのとうを手に入れる事が出来るのだ。この春の味を食べれば、本当の意味で私の春が来るに違いない。
とっくにご存知なんだろ!?オレは地球から貴様を摘むためにやってきた山菜人・・・穏やかな心を持ちながらに激しい採取欲によって目覚めた伝説の戦士・・・スーパー山菜人孫悟空だ!
私は結構山菜取りが好きだ。
大して山菜に詳しい訳ではないが、今日からスーパー山菜人を自称しよう。ネットを検索したら、1件もスーパー山菜人というキーワードがヒットしなかった。なるほど、こんな馬鹿な事を考えているのは私だけだからだ。
山菜取りも釣りも、自分の行動で自然から成果を得るので、その性格は同じだと考えている。事実、釣りに行って釣れずに山菜を採取していると、結構それで満足してしまうのだ。
ああ、それにしても自然は美しい。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

キャンプ場に戻るも人影がない。所謂完ソロと言われているものだ。熊の心配があるので、今日ばかりは周辺に人が居て欲しいとすら思う。
さて、焚き火の準備だ。
薪は天然のものを集めるが、あまり見つからない。以前は沢沿いだったから、流木が沢山手に入ったが、キャンプ場内で使えそうな木を見つけるのは結構大変だ。乾いていない折れたばかりのような木もあるが、これも使わねばならない。
この量があれば、寝るまで楽しめるだろうか。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

いつもの手順で火を熾そう。
前と同じく、火口にガムテープを使用し、火をつける。やはり薪が生木っぽくて駄目だ。カラカラの薪が手に入らない為に火をつけても消えてしまう。
(動画を埋め込み出来なかったので、もしご興味があればここから見て下さい。)
仕方ないので、車に戻って薪と炭を持ってくるしかない。それなりに距離があるので、面倒だ。
持ってきた薪はすぐ火がついた。持ってきた薪と、キャンプ場から集めた薪を併用して、燃料を節約しよう。
焚き火に火がつくと何ともほっとする。夜を迎える準備が整ったからだ。
何はさておきビールだ。山の神様と竈の神様にも少しだけおすそ分けして乾杯する。ああ、美味い。釣れなかった釣りで少し動いた所為か、喉が乾いていたのだ。
キャンプは、酒と焚き火があれば他は何もいらない。これが目的だとすら言える。


今日の夜は、鍋だ。
予め刻んだ野菜と肉を持参し、その味付けは味の素から出ている鍋キューブだ。
前回、風でキャンプを断念した際にやろうとしていた、荷物を最小限に減らしつつ美味しい食事を作るという実験だ。
お、これは、結構美味い。
水を少し多めに入れてしまったのもあるが、鍋キューブは3つ入れて丁度いい味付けになった。
鍋キューブの味はインスタントラーメンのスープを思わせるが、ジップロック1つに入った材料と鍋キューブでここまで楽しめる味なのだから、十二分に及第点だ。余ったスープで雑炊を作ったり、ラーメンを入れたりしてもいいだろう。
次回もこれをやろう。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

少し冷えてきたので、燗酒に切り替える。
これも美味い。キャンプで食べる食事や酒は何でも美味い。
それにしても、この黒じょかは便利だ。直火で使えるというのは、本当に良い。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

ん?周りに気配を感じる。
暗闇に目をやると、15m先に何かが居る。
目が合った。ヘッドライトの光に反射した、二つの目が光っているのだけが解る。
暗くて生き物の形が良く解らない。大きさは40cmくらいだ。小熊か!?
正体不明の動物も私も目があったまま動けない。
昼間、あれだけ熊を気にしていた私の頭の中は、このモコモコした生き物はだとしか認識していなかった。
40cm程度ならば、熊だとしても小熊だ。小熊の近くには大きな母熊がいるのではないかと考えると、より恐ろしかった。
熊と出合った時、目を逸らしてはならないという。2分位睨み合っただろうか。何を考えたか、私は写真を撮ってやろうと、カメラに手を伸ばした瞬間、その生き物は走って逃げていった。
まだ母熊がいるかも知れない。向こうにこちらの存在を知らせる為、ラジオの音を最大にした。
酒が入ると、気が強くなるのだろうか。振り返って考えても、写真を撮ろうなどいう思考を理解出来ない。

ラジオをガンガンに鳴らし、再び焚き火と燗酒に向かい合った。
思う存分飲んだのか、いつの間にか寝ていた。


気づいたら朝で、テントの中でも日が眩しかった。
風も殆どなく、こんなに晴れたキャンプは初めてだ。雨だったり、雪だったり、風だったり、寒かったり、随分と天候に悩まされて来たが、こういう日があってもいい。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

昨晩、あの生き物が居た場所を調べる。
熊じゃなかった。
この足跡はタヌキだ。本当によかった。
昨晩の緊張とドキドキは凄かった。
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419

撤収して帰る途中、カンゾウらしき草が見えたので、車を止めた。
やはりカンゾウだった。
さあ、今晩は、ふきのとうの天ぷらと、カンゾウのおひたしだ!
雪中ソロキャンプ 旗坂野営場 20140419




4月19日~20日学んだ事:
   ・熊に気をつけろ





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この記事へのコメント
春の雪中ソロキャン、お疲れ様でした。

熊⊂(^(工)^)⊃に遭遇しないで良かったですね(^-^)。私の住む神奈川県はイノシシは出るらしいですが、さすがに熊はいないようです。
Posted by とのぐとのぐ at 2014年04月20日 16:08
とのぐさん。こんにちは。
イノシシも結構危険だと聞きますよ。
でも、イノシシ、ぼたん鍋にして食べてみたいです・・・なんて。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年04月21日 17:37
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