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2014年11月17日

ソロキャンプの良さについて

昨年、私がソロキャンプを始めてから、1年が経つ。1年経ったら、ソロキャンプの良さが何なのか、書こうと考えていた。
最初は夢中になっていて、「よく解らないけれど楽しい」という状態だったが、1年経って何に惹きつけられるのか何となく解ってきた。「ソロキャンプなんかして何が楽しいの」と聞かれる事もしばしばあるので、結構捨て置けない疑問だと思う。
一般論ではなく、私個人の考えであるという事を前置きしておく。自分の中で、まずは整理してみたい。

一人になる事
究極的に突き詰めていくと、人間は一人だ。家族が居ても、気の置けない友人が居ても、本来、自分の精神を支配しているべきは自分自身だ。しかしそうは言っても、人間社会の中にあると、精神を自分の物にし切れない生活環境や瞬間もある。
ソロキャンプをすると、精神的な開放感が得られる。それは、人間社会から抜け出し、一人になる事で自分の主が自分である事という事に立ち返る事が出来るからだと思う。一人になるという事は、決してネガティブなものではない。
一人だろうと、恥ずかしい事はない。いい事と考えるべきか、悲しい事と考えるべきかは別として、他人はそれほど自分に興味を持っていないし、それほど自分の事を見ていない。恥ずかしい事など、何も無いのだ。一人である事を楽しもう。
ソロキャンプの良さについて

自由である事
ソロキャンプの喜びの本質がこれだと思う。精神的な開放感の理由はこれだ。
自然の中という、非日常の中に身を置く。そこには人間社会の暗く湿った感情の発生源はない。
誰も干渉して来ないし、何をどうするかを決めるのは、全て自分だ。家族や友人とキャンプしていると、自分の判断だけで動き回れないちょっとした窮屈さがどこかある筈だ。しかし、ソロキャンプは何をどうしようが、全て自由なのだ。
ルールは自分にある。しかし、マナーも忘れてはならない。
一人になって騒ぐ人は居ないだろうが、キャンプ場で他人に迷惑をかけないという様な最低限のマナーが守られていればそれでいい。
キャンプ場の環境、それすらも煩わしければ、全くの自然の中でソロキャンプをしてもいい。それも楽しい。
どんなキャンプスタイルで楽しもうが、全てが自由なのだ。
ソロキャンプの良さについて

出来る事
何をするか。何もしなくていい。社会で持っている自分の役割を一時捨てて、一人になったのだ。やらなければならない事は、何もない。何もしない時間というのも、ソロキャンプの楽しみだ。
何かしたければ、したい事をすればいい。私は、焚き火が好きなので、どんな環境であっても焚き火をする。焚き火の世話をしながら、時間を無駄遣いするのは最高の喜びだ。普段食べない料理を食べたければ、自分で作ればいいし、好きなだけ食べてもいい。キャンプをしているからと言って、文明機器を捨てる必要もない。もし、テレビを見たりDVDを見たりしたければ、それをしても構わない。
ソロキャンプの良さについて

道具について
誰の為ではなく、自分が満足して使う為だけの道具を揃える喜びがある。限られた予算の中で、道具を選ぶ楽しみ。吟味して選んだ道具を使う楽しみ。その道具が思った通り機能してくれた時の喜び。物を選んで、それを使う喜びというのは、キャンプに限った事ではないが、自分の為だけの道具というのがいい。
快適に過ごしたいという欲求が薄ければ、最低限の道具でもソロキャンプを始める事が出来る。テント、マット、シュラフ、コッヘル、ストーブ。これさえあれば、食事をして夜を越す事が出来る。これに焚き火台をプラスすると、楽しみはぐっと広がる。焚き火で調理するのであれば、ストーブを使う必要もなくなる。
しかし、ソロキャンプの楽しさの本質は道具ではないので、のめり込み過ぎは問題だ。道具いじりばかりにならない程度に、道具選びを楽しもう。
ソロキャンプの良さについて

いつの季節がいいか
完全に個人的な意見になるが、ソロキャンプに最適な季節は冬だ。
冬は、よっぽどのキャンプ好きでない限り、キャンプをしている人は少ない。清浄で冷え切った空気と、自分以外の人の居ない空間。空気は澄んでいて、夜は星も美しい。不快な虫も居ない。
私は特に雪中キャンプが好きだ。真っ白な景色の中に、自分のテントが一つ。本当に冬は美しい。
ファミリーキャンプは夏がいいが、ソロキャンプは断然冬である。
ソロキャンプの良さについて

寂しさについて
ソロキャンプは「何が楽しいの」の他に、「寂しくないの」と言われる事が多い。
最初のソロキャンプであれば、寂しさを感じるかも知れない。次第に、一人になる事にすぐ慣れてしまう。
しかし、寂しさは悪い事だろうか。ネットの片隅で、「ソロキャンプの良い所は、家族の大切さが確認出来る事だ」というものを読んだ事がある。ソロキャンプをしていて、この素晴らしく楽しい時間に大切な家族がそばに居ない残念さ。それは孤独的な寂しさではなく、実生活に戻った時、感情を豊かにしてくれるものではないだろうか。
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怖さについて
一人で居る以上、怖さを感じる事はある。特にテントに入ってしまうと強く感じる。
自然現象の怖さ、野生動物の怖さ、超自然現象の恐さ。人間一人の力では、どれもどうにもしがたいものに対して、どうしても不安を覚えてしまう。こればかりは、人間の本能的なものなので、どうにも出来ない。どうにも出来ないからこそ、割り切って付き合うしかない。
それに、言うほどそんなに怖くもない。
ソロキャンプの良さについて

ソロキャンプをやってみたいけれど、良く解らない不安があって、なかなかチャレンジ出来ない、という人が結構居るようだ。実は、1年前の私もそうだった。しかし、いざやってみたら、何だこんなに簡単なものなのか、もっと早くやっていればよかった、という感想だった。
成功しようが失敗しようが、全て自分一人だ。それに失敗しても、少し改善するだけで大丈夫な筈だ。
ソロキャンプは、進むも進まぬも自分次第なので、ただきっかけがないだけだ。敷居自体は非常に低い。
悩んでいる人は、是非やってみて欲しい。来シーズンやってみよう、でなくて、今週末行ってみて欲しい。なぁんだ、と私と同じ感想を持って頂けると思う。




タグ :雑記

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この記事へのコメント
こんばんは。

私は、ヘタレキャンパーなので、楽で快適なソロキャンプをしています。

電源サイトは使いませんが、出来るだけオートサイトにして、多目の荷物でも楽に設営・撤収ができること。
たまに、オートサイトじゃないところに行くときは荷物を厳選して!

完ソロも好きですが、程よく灯りや人の声があるのが好きです。(遠ぉ~くに)

そして、ひとりの時間を楽しみ、やりたいことをして、あるいはなにもせずにただ景色や星空を眺めたり…。

ファミキャンやグルキャンも楽しいから、ソロはソロの良さを楽しめます。
そして、どれも好きです!

まぁ、単純にやりたいから、楽しいからやってるだけでその理由を考えることすらしていないってことですかね(^_^;)
Posted by r_islandr_island at 2014年11月17日 20:52
こんばんは

一年という節目を迎えたんですね。

こういう考察、好きです。感じていることを整理して、文字にしてみる。それだけで、気持ちに区切りがつくようなきがしてきます。
Posted by armysealsarmyseals at 2014年11月17日 21:40
r_islandさん。こんにちはー。

私は最近、野営ばかりしていますが、本当は温泉付のキャンプ場が大好物です。
ソロキャンプは、時期や気分によって、本当に自由に動けるのがいいですよね。
思い立ったら出発できるし、帰りたくなったら直ぐ帰る事ができるし。

ソロキャンプをされている方のブログを読むと、ホントそれぞれ好きな事やっているし、スタイルも違っていますよね。
私は私、みんなはみんな。
ある意味、大人のワガママが出来る所がいいのかも知れませんね。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月18日 09:04
armysealsさん。こんにちは!

1年経っちゃいました。
密かに楽しむソロキャンプですが、ブログに書いてきた事を振り返って読んでみると、試行錯誤が見られて面白くもあり、恥ずかしいながらも微笑ましいです。
キャンプに行った後、ブログを書かなくちゃ、という気持ちが時に邪魔だと思うこともありますが、続けてよかったし、これからも続けたいなと思います。

出かけた記録を残したり、考えている事を書いたりって、大事なものですね。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月18日 09:11
こんばんは!いつも楽しく読ませてもらっています。自分も釣りの後にキャンプします。旗坂野営場は今年5泊か6泊ほどしました。先月の中旬頃は星空も最高でしたよ!ソロでのキャンプは一人故に考えることが多くなる気がします。
家族のこと・仕事のこと・自分自身のことなど。
広い山の中で自分ひとりだけ。べたかもしれませんが自然はとても大きく・広く・
優しく受け入れてくれる気がします。雪中キャンプ楽しそうですね!まだ自分は装備が不十分なため、来春以降のキャンプになりそうです!
Posted by りょう at 2014年11月19日 21:54
私も同じような時期に野営に目覚めた一年生。
私が苦手な節目の棚卸、読んでいて「うんうん!」とうなずくことが多くておもしろかったです。
山歩きでも野営でも、自然の中にポッツーンとしていると、
ある瞬間に自分のちっぽけさに気がつかされて
驚きと喜びのないまぜになった気持ちになります。
あのヘンテコな感覚が忘れられなくて山に行ってしまうのかな・・・と
思っています。

私もsaltpineさんを見習って、
雪解けなんざ待っていられないので雪山歩きの初歩講座に行こうと思います。
Posted by らば at 2014年11月20日 17:16
solo campさんおはようございます。
私もテントに入ると怖さを感じます(寂しさも)、薄い膜1枚に囲まれるだけなのですが意識とはそういうものなのでしょうね。
ところがたまたまなのですが素通しの天幕一枚、あるいは何も張らずにゴロリとなると一人の山奥でも不思議と怖さを感じないことに気付きました。

テントというのは厳しい環境の中でも安楽の居場所を提供してくれますが、目隠しでもあるな、なんて考えるのはテントの中ですね(笑
Posted by ジープ at 2014年11月21日 08:06
りょうさん。こんにちは。お久しぶりです。
いつもありがとうございます。

旗坂いいですよねー。
先日、旗坂脇の登山口から船形山に登ってみたのですが、ますます船形山が好きになりました。
沢も綺麗だし、最高ですよね。(熊が怖いですけど!)

私もソロキャンプしていると、思考が内面に向いて行く方のようで、色々考えたりしています。
考えていても、焚き火をぼーっと見ていると、いつの間にか考えているのを止めてたりしますが・・・。

冬は冬で魅力があっていいですよ。
冬用のシュラフ(自宅の毛布持ち込んでもいいと思います)と防寒着があれば何とかなるので、もしご興味があれば試してみて下さいね!
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月21日 11:48
らばさん。こんにちはー。

この1年、色々な新鮮な体験が出来て面白かったです。
でも、自分の興味が、あっちいったりこっちいったり、中々定まらないものですね。

少し心細いという事もないではありませんが、私も、自然の中にポツーンといる瞬間が好きです。
これって、これって絶対一人で味わう方が感動が大きいですよね。
100%全部自分のもの、みたいな。

キャンプも山も、らばさんとは同級生ですね。
私も今週の水曜日、雪山講習行ってきました。靴やピッケルやアイゼンの選び方を勉強しました。
里山でいいので、はやく歩いてみたいです。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月21日 11:54
ジープさん。こんにちは。

確かに、あの布切れ一枚の所為で外界と遮断されて、悶々となる気がします。
外界からの危険から逃れて夜を過ごすためにテントの中に入るのに、そのテントの中で別な怖さを感じる。
目隠しという表現、なるほど、と怖さの意味に合点がいきました。

それにしても、開放的な夜の過ごし方、すごく魅力を感じます。
あお向けに寝ながら星なんて見たら、最高でしょうね!
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月21日 12:01
はじめまして。
*snow*といいます。

saltpineさんのソロキャンプ凄く憧れます。

私もゆくゆくはザック一つでソロキャンプをしたいと考えてました。
登山ありきのテント泊もしてみたいと思っています。

仕事柄休みが不定期なのでキャンプより、散財がメインになってしまっている気もしなくもないですが、、、笑

これから色々と参考にさせて頂きます^_^
Posted by *snow**snow* at 2014年11月23日 03:33
*snow*さん。こんにちは。初めまして。
コメントありがとうございます。

憧れだなんて・・・恐れ多くも嬉しいです(笑)
ザックの荷物だけのキャンプを志向されていて、ゆくゆくは登山のテント泊も、というのは、本当に私と全く一緒の方向性ですね!

私もキャンプが出来ない時などは、道具の沼地に入り込んで散財しています。
出掛けられないストレスを消費で発散しているのでしょうね。
でも、その道具選びの楽しいこと・・・。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月23日 19:25
こんばんは。
一周年おめでとうございます。
頷きながら読ませて頂きました。
人はみな一人。はき違えずにその意識を持てばこそ人に対する優しさや礼儀が生まれるのでしょうね。

明日は両親を誘ってキャンプ予定です。
来月、2回目のソロキャンプを企んでおり、再、再、再度ブログを読み返させて頂こうと思っています。(多分、寝不足になる)
saltpineさんのブログ一読=キャンプ一泊。

前回、初書き込みでsaltpineさんのスペルを間違え、大変失礼致しました…
Posted by ふぶき at 2014年11月28日 18:11
ふぶきさん。こんにちは。
あっという間の1年でした。1年で生き方が少し変わった気がしています。

ご両親とキャンプ、素敵ですねー!
でも、今日は広い範囲で雨ですが、大丈夫でしょうか・・・。

12月のソロキャンプなら、もう冬ですね。
いいなぁ。何だか、ふぶきさんのワクワク感がうつったみたいで、私もキャンプ行きたくなってきました。
私も寒さでは何度か失敗しているので、寒くないようにご準備下さいね!
Posted by saltpinesaltpine at 2014年11月29日 07:55
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