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2014年08月03日

ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

2014年8月2日 宮城県仙台市O川K沢付近



1ヶ月以上もソロキャンプから遠ざかっていた。
週末は梅雨で雨になったり、玄関まで装備を準備していたのに、昼食を食べたら面倒になってしまって出掛けなかったり。
学生達は夏休みに入り、キャンプ場には人がいっぱい居るだろう。私は人の居る所には行きたくない。キャンプに行っても人が沢山居ると思うと、足が遠のいてしまう。
しかし、自然の中がひどく恋しい
久しぶりに人の居ない山でキャンプする事にした。

この時持っていった物
服装
種別
内容
服装 半袖シャツ、Tシャツ、速乾パンツ、スニーカ
服装(持参) 長袖シャツ

ザック内(グレゴリー バルトロ65)
種別
内容
テント アライテント エアライズ1、グラウンドシート
マット モンベル U.L.コンフォートシステム パッド150
シュラフ モンベル スパイラルダウンハガー #3、エアピロー、イスカ ゴアテックスシュラフカバーウルトラライト ワイド
クッカー類 ダグ 焚火缶、エバニュー ハンドル、イワタニプリムス P-153、250OD缶、シエラカップ、スポーク
食料 豚汁の材料(ジップロック)、ソーセージ、ビール3本、スキットル入りウイスキー、水は現地調達
雨具 ザ・ノースフェイス レインテックス FLIGHT M
イス エーライト メイフライチェア
防寒着不要
その他 ラジオ、ナイフ、ヘッドライト、LEDランタン、双眼鏡 ビクセン アルティマZ 7x50、てんから釣り道具

今回は、自然の中でキャンプをする。焚火の薪も現地調達だ。
そうしたキャンプでは、使うコッヘルもワイルドでなければならない。この日の為にダグの焚火缶を購入したのだ。
そして、焚火缶には吊るせるようにする為の持ち手がついてはいるが、吊るす為の道具(木の枝等)のない環境だった場合、焚き火にかかっている状態でこの持ち手を掴むのは結構難儀しそうだ。火の中にある焚火缶を自在に操作出来るようにエバニューのハンドルを購入した。
綺麗な沢が目的地なので、水は現地調達とする事にした。こうする事で背負うザックも軽くなるだろう。


久しぶりにザックを背負って、その装備だけでソロキャンプをする。
このザックだけのキャンプというのは、凄く楽しい。何かこう、やりきった、というような満足感を得られるのだ。自分の求めていたキャンプというのは、これなのだと。
そして何より、自然の中に入り、自然と一体となってキャンプするのは、すがすがしい気持ちになれる。
ああ、想像しただけでワクワクしてくる。

さあ、ザックを背負って進もう。
今回の目的地は、仙台市の奥地にある、O川の支流のS沢だ。私の自宅から1時間ちょっとという場所だ。
林道を車で進み、程よい場所で車を止め、目的地に向かって歩く。
キャンプをしようとしている場所の目星はついている。この沢でよく渓流釣りをしていたので、キャンプの出来そうなスペースのある場所を知っているのだ。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

水の持込をしない為、ザックが軽く、足の進みも早い。
程なくして目的地に到着した。
想像よりも草が生えていたが、何とかテント1張分程度のスペースはあるようだ。
夏の渓流は、気をつけねばならない。
夏特有のスコールのような夕立が突然来る事がある。自分の居る場所で降らなくとも、上流でそれが降ると、知らぬ間に一気に増水するからだ。昨日も川の中州でキャンプしていて、急な増水で流されてしまい、家族が亡くなったというニュースがあったばかりだ。
しっかり注意しながらキャンプをする事にしよう。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

テントを張って、薪となる流木の調達を行う。
この場所は、流木が少ないようだ。そして、その流木は殆どが湿ってしまっている。
焚き火をおこす。湿ってはいるが、流木は火がつきやすいので、何とかなる筈だ。
着火剤となるガムテープに火を点け、極細の枝から順に火にくべ、徐々に火を大きくしていく。手順さえしっかり守れば、少し湿っていても何とかなる。
薪を自然から得て、工夫しながら火をおこす。
最高に楽しい瞬間だ。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802


明るいが、もう5時半だ。夕食の準備を始めよう。
豚汁の材料をジップロックに入れて持って来た。こいつを焚火缶でワイルドに調理しようというのが、今回の大きな楽しみの一つだ。
沢から直接焚火缶へ水を汲み、焚き火に投入する。この画づらは、実にいいぞ。キャンプはこうあるべきだとすら思える。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

ビールをプシュッとやり、自然に感謝してからグビグビと飲む。美味い。
薪が湿っている為に安定しない火の世話しながら、ビール片手に、豚汁を作る。
ふう、と溜息が一つ漏れる。
嫌な溜息ではない。自然の中に居ると、楽しくて溜息が出る瞬間があるのだ。きっと、ストレスが溜息になって外に出て行っているのではないかと思う。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

いよいよ豚汁が出来上がった。
エバニューのハンドルが、実に良い働きをしてくれた。焚火缶とこのハンドルはセットで使うのがいいようだ。
豚汁をよそう為のおたまはない。最低限の装備しか持ってきていないのだ。おたまなどという、荷物になる道具など持って来る訳がない。
綺麗に洗ったシエラカップを、焚火缶の中に突っ込み、豚汁を強引にカップへとおさめる。作り方もワイルドならば、食べ方もワイルドだ。
美味い。自然の中で食べる物は何でも美味いが、今日の豚汁は特別美味い。

ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

腹も落ち着いてきた所で、ゆっくりしよう。
ここの渓流は、ブユも居ないし、蚊も少ない。アブが少しいるが、焚き火の煙で寄り付かない。
夏のキャンプにしては、とても快適だ。
ザックで持ち運べるようにと購入した、エーライトのメイフライチェアに腰を下ろす。下が砂利なので、やや安定感に欠けるが、石に座ったりしていた事を考えると、大きな進歩だ。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

本を持って来た。
私の大好きなクライマー、山野井泰史さんのお父上の本、「いのち五分五分 息子・山野井泰史と向き合って」だ。
山野井泰史さんは、奥多摩の山中で質素に暮らし、殆どスポンサーをつけずにアルパインスタイルで難度の高い山に向かっていく。考え方も、その世界第一線の実力も、実にカッコイイのだ。尊敬している。
そして、私は山野井泰史さんよりも、奥さんの妙子さんの方が大好きだったりする。
妙子さんも女性を代表出来るほどのアルパインクライマーで、度重なる極限の登攀で足の指2本を除いて、全ての手足の指が無くなってしまっている。それでも、岩登りを続けているのだ。
妙子さんは、柔和で可愛い性格なのに、逞しい生活力があって、それがとても美しい。素敵な人だ。
結婚するなら、妙子さんのような人と結婚したい。
知れば知るほど、もっと知りたいと思わせる二人なのだ。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

湿っているというよりも、濡れていると表現した方が適切な流木を、だましだまし使う。
火の上の方に湿っている薪を乗せ、熱気で乾かし、乾いてきた物を、直火にくべる。
この焚き火の世話が楽しい。特にこの、ワイルド焚き火が最高だ。一日中でもやっていられる。
何でこんなに楽しいのか。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

真っ暗になった。
本当の山奥なので、周りに明かりは一切ない。
小さなLEDランタンと、焚き火の火だけが、私の拠り所だ。
でも、全く怖くはない。この精神的に充実した時間がずっと続いて欲しいと思う。
たった一人で、こんな山奥なのに、何でこんなに楽しいのか。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

昼間はあんなに暑かったのに、少しずつ冷えてきた。やはり山なのだ。
焚火缶の一番小さなものに沢の水を汲み、湯を沸かす。焚き火の灰が少し入ってしまったが、こんな事は一切気にならない。このお湯で、ウイスキーのお湯割を作る。
美味い。
命の水ことウイスキーと、沢の水、本当に美味しい。この体の中が綺麗になっていくようだ。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

酔いも回ってきた。
焚き火の火を眺めていたら、うつらうつらし始めたので、テントに潜り込んだ。
夏特有の湿気でペタペタして不快だが、酔いに任せて寝た。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802

雨も降らず、実に快適なソロキャンプだった。
ただ、夏のキャンプというのは、暑さや湿気でとても不快だ。何度目の前の沢にドブンと入ってしまいたかったか。
夏がキャンプのハイシーズンと言うが、暑さや湿気という、どうにも対処出来ない問題がある。冬から始めた私としては、冬こそシーズンだとすら思う。
ああ、早く冬にならないかな。
ワイルドソロキャンプ 宮城県仙台市O川S沢 20140802



8月2日~3日学んだ事:
   ・冬が恋しい





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この記事へのコメント
こんにちは。

相変わらずワイルドなキャンプですね!
憧れのキャンプスタイルではありますが、なかなか勇気がでません。。。

直火料理って、それだけで美味しそうですよね。
豚汁食べたぁ~い!

闇夜の山に一人っきりってのは、想像を絶する怖さなのでしょうね。
沢沿いだから絶えず水音が聞こえているので、シィ~ンとしているよりは紛れるのでしょうか。

まぁ、酔いに任せればそんなこと考える前に爆睡ですかね、、、疲れも助けて。
Posted by r_islandr_island at 2014年08月03日 11:31
>自然の中に居ると、楽しくて溜息が出る瞬間があるのだ。きっと、ストレスが溜息になって外に出て行っているのではないかと思う。

すっごく判ります。
山の中にぽっつん。。とただ在るという状況。
自然に体中満たされるといらないストレスは自然と吐き出される感じ。

自然から頂いた薪を燃やしてぽっつんを楽しみたいです。
やはり冬最高ですね。特に降雪の季節。
Posted by らばらば at 2014年08月03日 12:56
新着から立ち寄らせてもらってます。

いいキャンプされていて、羨ましい限りです。

徒歩でのサイト入りに、蒔の現地調達などいつかは是非やってみたいと思っています。

それから、焚き火缶で作る豚汁は、わたしも大好きです。
Posted by armysealsarmyseals at 2014年08月03日 23:53
綺麗な沢ですね…。
目を閉じて、音を想像したくなる川面です。
慣れ親しんだ沢で、足で見つけた寝床と恵みの流木。
ザックひとつというのは、
どれほどの心の解放感があるのだろうかと羨ましく思います。
Posted by otooto at 2014年08月04日 00:46
r_islandさん。こんにちは。
直火料理って、その雰囲気が最高の調味料ですよね。
山の中の夜ですが、「一人」だから最高なんですよ!
怖くないというと嘘にはなりますが、慣れによって、かなり克服出来てきました。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年08月04日 09:47
らばさん。こんにちは。
冬!雪!
解っていただけて光栄です。
あの、雪の中の、しんとした空気が恋しいです。
でもきっと、冬になったら冬になったで、春が恋しくなったりするのでしょうね・・・。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年08月04日 09:49
armysealsさん。こんにちは。初めまして。
armysealsさんも、焚火缶の愛用者なのですね!
armysealsさんのブログを参考に、レシピの幅を広げてみたいと思います!
Posted by saltpinesaltpine at 2014年08月04日 09:51
otoさん。こんにちは。
この沢、とても綺麗でしたよ。
釣り針にエサをつけてぶん投げておけば、イワナも釣れてしまいます。
「恵みの流木」・・・なるほど、流木も魚や山菜と同じ様に、自然の恵みですね。
そう考えると、より一層、ありがたみが増してきました。
Posted by saltpinesaltpine at 2014年08月04日 09:53
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